副大統領討論会が行われる放送局の前に集まった共和党の支持者ら=米ニューヨークで2024年10月1日、ロイター

 11月の米大統領選に向けて1日夜(日本時間2日午前)に実施された副大統領候補の討論会で、主催するCBSニュースは「リアルタイム」で候補者の発言のファクトチェックに挑んだ。画面にQRコードを表示し、候補者の発言に虚偽や誇張がないかを確認した記事に視聴者を誘導する新たな試みだ。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、CBSは90分の討論会で20人近くの記者をファクトチェックに投入。担当記者は候補者の発言が事実に基づいているかどうかを調べて記事をニュースサイトに投稿し、スマートフォンでQRコードを読み取った視聴者を検証サイトに誘導する。QRコードはCBSの中継でのみ表示され、同時中継する他局の視聴者は見ることができない。

 一方、司会者は候補者の発言の虚偽や誇張を正すよりも、ルールに基づいて討論を促すことを重視するという。

 9月にあったABCニュース主催の大統領候補者の討論会では、司会者2人が共和党のトランプ前大統領の発言内容は事実と異なるなどと指摘する場面が何度もあった。民主党のハリス副大統領の発言は修正されなかったことから、トランプ氏は不公平だったとして不満を訴え、ABCの放送免許を無効にすべきだなどと主張している。【ニューヨーク八田浩輔】

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