米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は1日の記者会見で、イランがイスラエルに向けて200発近くの弾道ミサイルを発射したと明かした。その上で、「米海軍の駆逐艦がイスラエルの部隊と協力してミサイルを迎撃した」と説明。「この攻撃は打ち負かされ、効果はなかったように見える」と述べた。
サリバン氏は、イスラエル側と協力して被害状況などを評価している最中だとしつつ、「現状では、イスラエルでの犠牲者や航空機、軍事関連の被害は把握していない」と強調。一方、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区エリコでは、パレスチナ人1人が死亡したとの報告があるという。
また、イランの攻撃が「事態を激化させる重大な行為だ」との認識を示した。ただ、今回の攻撃に対するイスラエル側からイランへの「報復」については、「イスラエルとの話し合いを続ける。第一に米国の国益を確保し、最大限の安定を促進するために適切な次のステップを検討する」と述べるにとどめた。
イランに対する新たな制裁に関しては、「我々はこの攻撃が(イランに)深刻な影響をもたらすことを明確にしてきた。イスラエル側と協力していく」と語った。【ワシントン松井聡】
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