米南部ジョージア州で、ハリケーンの被災地を訪問する共和党のトランプ前大統領=2024年9月30日、AP

 11月5日の米大統領選で返り咲きを目指す共和党のドナルド・トランプ前大統領は9月30日、ハリケーン「へリーン」で大きな被害が出た南部ジョージア州を訪問した。トランプ氏は、宇宙企業「スペースX」を率いるイーロン・マスク氏に対して、衛星インターネットサービス「スターリンク」を被災地に提供するよう要請したと明らかにした。

 トランプ氏は「ジョージア、ノースカロライナ両州の被災者は、家を失い、通信手段も失い、何もない状況だ」と指摘。通信手段を確保するためにマスク氏に協力を求めたと説明した。両州は大統領選の接戦7州に含まれている。トランプ氏には支援者であるマスク氏と協力し、有権者にアピールしたい思惑もあるとみられる。

 一方、民主党のハリス副大統領は30日、西海岸での選挙運動を切り上げて、首都ワシントンに戻った。連邦緊急事態管理局(FEMA)の本部で、連邦政府による支援状況などを確認。ホワイトハウスによると、近く被災地を訪問する予定だという。

 CNNによると、へリーンによる洪水や土砂崩れなどによる死者は30日夕までに少なくとも128人に上った。【ワシントン秋山信一】

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