イスラエル軍の激しい空爆が続くレバノンで子どもらへの支援を続けるユニセフの副代表がANNの取材に応じました。現地の状況は「大惨事だ」として国連総会での政治的な解決を求めました。

ユニセフ・レバノン事務所 エティ・ヒギンズ副代表
「事態は危機的状況から大惨事へと急速に悪化しています」

 レバノンでは23日以降、イスラエル軍の空爆により子ども50人以上を含む700人以上が死亡しています。

 ユニセフのレバノン事務所は、ベイルートを拠点に空爆の中でも子どもたちへの支援活動を続けています。

エティ・ヒギンズ副代表
「現在、チームは非常に困難な状況にあります。チームが避難所に物資を届けようとした際、300メートル先に空爆がありました。(避難所に)多くの家族は本当に必要な物も持たず着の身着のままでやってきます」

 レバノンでは現在、学校が避難所に指定されて全土の学校が休校となっています。

 空爆を受けた地域では文房具なども不足している状況だといいます。

エティ・ヒギンズ副代表
「子どもたちは絵を描いたり宿題をしたり、勉強を続けるためにペンやクレヨン、鉛筆が欲しいとだけ言いましたが、残念ながら何も持たずに去りました。子どもたちはこの紛争に一切関与していないにもかかわらず、最も高い代償を払っています」

 ユニセフはこれまでに医療品100トンを寄付しましたが、レバノンへの航空便のキャンセルが相次ぎ、追加の支援が難しくなっているということです。

エティ・ヒギンズ副代表
「この紛争は長期化していて、人道支援ではなく政治的解決によってしか解決できません」

 国連総会に各国の首脳が集まるなか、政治的解決を見いだすよう強く訴えています。

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