韓国国旗=ゲッティ

 韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は26日、北朝鮮が11月の米大統領選後に7回目の核実験を行う可能性を「排除できない」との見方を国会の委員会で示した。出席した議員らが明らかにした。

 国情院は米大統領選に合わせて、北朝鮮が核以外の大陸間弾道ミサイル(ICBM)や軍事偵察衛星などを発射する可能性もあると指摘した上で、時期は「選挙前より後の方が可能性が高い」と述べた。北朝鮮は少なくとも2桁以上の核兵器を作ることができる量のプルトニウムや高濃縮ウランを保有していると分析した。

 北朝鮮が今月13日に報じた、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記のウラン濃縮施設の視察について、施設は首都・平壌の南西に位置する降仙(カンソン)の可能性が高いと指摘。報道された写真に写っていたウランの濃度を高める遠心分離機は新型で「安全保障の脅威が増大している」とした。

 19日に朝鮮中央通信が内陸での試験発射に成功したと報じた新型の「戦術弾道ミサイル」は、2発のうち1発が標的地に到達しており、改良が進んでいると分析した。国内向けの公式報道である朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」では報じられなかったといい、国内の経済状況が悪く、大規模な水害が起きたこともあり、「民心悪化を懸念したため」との見方を示した。【ソウル日下部元美】

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