WBC強化試合の前に笑顔を見せる日本代表の大谷翔平(左)と水原一平通訳=京セラドーム大阪で2023年3月7日、中川祐一撮影

 米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手(29)の通訳だった水原一平氏(39)の違法賭博疑惑で、米西部カリフォルニア州の連邦検察当局は11日、違法なブックメーカー(賭け屋)への借金を返済するため、大谷選手の口座から不正に1600万ドル(約24億5000万円)以上を送金したとして、水原氏を訴追したと発表した。

 水原氏は近く、ロサンゼルスの連邦地裁に出頭する見通し。

 宣誓供述書によると、水原氏は2018年ごろに西部アリゾナ州の銀行で大谷選手の銀行口座の開設をサポートした。21年9月ごろからカリフォルニア州では違法であるスポーツ賭博を始め、数カ月後に「かなりの金額」を失った。その後、大谷選手の口座の情報は水原氏の電話番号とメールアドレスにひも付けるように変更された。水原氏は大谷選手と偽って銀行に電話をかけ、大谷選手の口座から違法な賭け屋の関連口座への送金を許可するように指示したとされる。21年11月から24年1月にかけて口座から不正に送金された額は1600万ドル以上にのぼるという。

 大谷選手は当局の聴取に対し、水原氏に送金を許可したことはないと説明。大谷選手が違法な賭博や不正な送金に関与していたことを示唆する証拠はないと判断した模様だ。【ニューヨーク中村聡也】

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