2019年10月1日、中国建国70年の軍事パレードに登場した多弾頭型ICBM「東風41」(新華社=共同)

 中国国防省は25日、核ミサイル部隊を管轄するロケット軍が同日午前8時44分(日本時間同9時44分)に、模擬弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイル(ICBM)1発を軍事演習で発射し、太平洋の予定海域に落下したと発表した。近年で中国がICBM発射を公表するのは珍しい。

 日本政府関係者は25日、日本列島上空を通過しなかったと明らかにした。

 中国の国防省は、特定の国家や目標に対して行ったものではないと強調した。今回の発射は、年次演習の計画に基づき、国際法や国際的なルールにも合致していると説明した。事前に関係国に通報したという。新華社電によると、発射は武器の装備や性能、部隊の訓練レベルの検証に有効で、当初の目的を達成した。

 中国は米本土のほぼ全域を射程に収める多弾頭型ICBM「東風41」を既に配備。米紙は2021年、中国軍が同国北西部甘粛省の砂漠地帯にICBM用の地下発射施設とみられる119基の建造物を建設し、大増設していると報じていた。(共同)

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