イスラエル軍の攻撃後に立ち上る煙=23日、レバノン南部ナバティエ(ゲッティ=共同)

 イスラエル軍は23日、レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラ施設近くに住む人々に「安全確保のため」として退避を呼びかける声明を出し、標的300カ所以上を戦闘機で空爆したと発表した。レバノン保健当局は、南部でイスラエル軍が実施した攻撃により182人が死亡、700人以上が負傷したと発表した。

 軍のハレビ参謀総長は22日「脅威を取り除くために必要なことは何でもする。次の段階へ計画を立てている」と強調。ヒズボラは23日、報復としてイスラエル軍施設に向けロケット弾を発射したとの声明を出した。交戦激化への懸念が高まっている。

 中東メディアによると、レバノン住民に対する退避勧告は昨年10月の交戦開始後初めて。軍はヒズボラが攻撃を準備していたと主張した。

 ロイター通信は、レバノン南部の住民にヒズボラ施設から1キロ離れるよう要求する電話がかかってきたと伝えた。イスラエルメディアによると、ガラント国防相は23日「北部住民の安全な帰還が達成されるまで作戦は続く」と述べた。(共同)

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