ドイツ・ベルリン近郊のブランデングルク州議会選の投開票が実施され、選挙前の世論調査で第1党をうかがう勢いだった極右政党は伸び悩み、僅差で第2党となる見通しです。
ベルリン近郊にあるブランデンブルク州で22日、州議会選の投開票があり、複数の地元メディアの出口調査によりますと、国政与党で中道左派の社会民主党(SPD)が第1党となる見通しです。
選挙前の世論調査で第1党をうかがう勢いだった極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は比例区で、前回2019年の選挙と比べて得票率を6%以上伸ばす見込みですが、僅差で2位になると予測されています。
AfDは、一部の党幹部がナチス擁護やイスラム教徒への差別的な発言をしていて、移民排斥のほか、ウクライナへの武器提供反対やロシアの制裁解除などを訴えています。
AfDは、1日投開票のチューリンゲン州議会選で第1党となり、ザクセン州では僅差の2位になりました。
ドイツでは来年9月に総選挙にあたる連邦議会選挙を控えていて、今回の州議会選挙が前哨戦と位置づけられ、注目されていました。
今回の州議会選の焦点の一つには、移民や難民を巡る問題があります。
先月には、西部ゾーリンゲンのイベント会場で、来場者3人が殺害される事件があり、難民申請を出していたシリア人の男が逮捕されました。
事件を受けて、移民・難民問題への対応を求める声が高まり、ドイツ政府は16日から半年間、フランスやオランダなど新たに5カ国との陸上の国境で、身分証の確認を始め、陸で接する9カ国すべての国境で警備が強化されています。
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