岸田文雄首相は22日午後(日本時間23日午前)、国連本部で開かれる「未来サミット」で演説を行った。世界の未来に向けて「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序こそが持続可能な開発を可能とする」として、「法の支配」の貫徹を呼びかけた。ウクライナに侵攻したロシアなどを念頭に「力による一方的な現状変更の試みは、世界のどこであれ許されない」とも訴えた。
首相は、貧困や気候変動などの複合的危機には国際協力が不可欠だとして「人間の尊厳は、全ての国際協力の出発点だ」と強調した。
核軍縮・不拡散の重要性も指摘し、「核兵器のない世界への道のりがいかに厳しいものであったとしても、その歩みを止めるわけにはいかない」として、日本として現実的・実践的な取り組みを推進すると訴えた。
国連安保理改革に関しては「大多数の国が常任・非常任理事国双方の拡大を支持している」としたうえで、国連創設80年にあたる2025年に「具体的な行動を進めるべきだ」と呼びかけた。【ニューヨーク影山哲也】
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