ドイツで中国のスパイの疑いがあるとしてドイツ人3人が逮捕された事件について、中国政府は「中国を抑圧するためあおり立てているものだ」と批判しました。
ドイツ連邦検察は22日、中国の国家安全省の職員のために軍事用に使われるドイツの革新技術の情報を入手した疑いがあるとして、ドイツ人の男女3人を逮捕したと発表しました。
これに対し、中国外務省の汪文斌報道官は23日、次のように批判しました。
中国外務省 汪文斌 報道官
「最近のいわゆる、中国がヨーロッパでスパイ活動を行なっているという報道は、中国を中傷、抑圧するためにあおりたてているものだ」
さらに、汪報道官は事件の報道について「中国とヨーロッパとの間にうまれた協力の雰囲気を破壊するためという意図が明らかだ」と主張。
「中国のスパイの脅威というニセの情報を流布することを止めるよう求める」と強調しました。
中国は、アメリカに対抗するため、ヨーロッパ諸国との関係を重視する姿勢を鮮明にしていて、ドイツのショルツ首相が今月、中国を訪問したほか、来月には、習近平国家主席がフランスを訪問する予定です。
今回のスパイ事件についても、ヨーロッパとの関係強化をめざす中国側の思惑に水を差すものだとして警戒感をあらわにしています。
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