日本人24人を含む2977人が犠牲になった2001年9月11日の米同時多発テロ。23年を迎えた11日、東京都千代田区のみずほ銀行大手町本部ビルでは、慰霊碑の前に献花台が設けられた。ハイジャック機で攻撃されたニューヨークの世界貿易センタービルには、富士銀行(現・みずほ銀行)が支店を置いていた。犠牲となった日本人駐在員や現地スタッフ23人を悼み、訪れたビジネスパーソンらが花を手向けた。
慰霊碑は事件後に設けられた。何度か移転後、現在は敷地内の緑地にあり、犠牲者の名前を刻んだプレートやニューヨーク市消防局から寄贈された貿易センタービルの鋼材の一部が安置されている。
この日は例年通り早朝に追悼式典があり、みずほフィナンシャルグループ(FG)の木原正裕社長ら関係者が参列して犠牲者の冥福を祈った。その後も近隣の会社員らが往来し、立ち寄っては手を合わせる姿があった。事件以前に富士銀行ニューヨーク支店頭取だった現みずほFG顧問の林信秀さん(67)は「犠牲になった方は新しいみずほを支えるはずの優秀な方ばかりで、彼らの無念を思うと胸が痛みます。あれから年月がたちましたが世界の情勢はむしろ悪化しています。平和と理想に共に燃えることのできる社会が早く訪れることを祈ります」と話していた。【山崎明子】
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