イギリスに入国する一部の難民申請者をアフリカのルワンダへ移送するための法案が議会を通過しました。

この計画は小型ボートでイギリスに入国する不法移民の急増を受け打ち出されたもので、難民申請者の一部を第三国であるルワンダに強制的に移送するというものです。

イギリス最高裁は去年、ルワンダに移送された人々が出身国に強制送還されるおそれがあるとして計画を「違法」と判断。

これを受け、イギリス政府はルワンダを「安全な国」と定義し移送できるようにする緊急法案を議会に提出、ことし1月下院で可決されていました。

上院からは複数回にわたり修正案が出されたものの、23日未明、議会での審議を終え法案が通過しました。

法案は今後、チャールズ国王の承認を受け成立する見通しです。

法案通過に先立ち、会見を開いたスナク首相は、移民をルワンダへ送るための第一便は10~12週後に出発すると述べました。

イギリス・スナク首相
「機体は何があろうとも出発する。いかなる外国の裁判所も、機体を止めることはできない」

「ルワンダ移送計画」は支持率が低下するスナク政権にとって目玉政策の一つとなっていて、スナク首相は今年1月までに行われる総選挙を前に計画を実行し、支持率の回復に繋げたい考えです。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。