セルジオ・メンデスさん(AP=共同)

 ボサノバの名曲「マシュ・ケ・ナダ」などで知られ、日本でもファンが多いブラジル音楽界の巨匠セルジオ・メンデスさんが5日、米ロサンゼルスで死去した。83歳だった。公式交流サイト(SNS)が6日発表した。

 死因は明らかにされていない。ブラジルメディアによると、新型コロナウイルス感染の影響で呼吸器系の問題を抱えていた。

 1941年リオデジャネイロ州ニテロイ生まれ。幼少期に音楽学校でクラシックピアノを学んだが、50年代にジャズに転向。その後、歌手の故ジョアン・ジルベルトさんらが始めたボサノバのジャンルに進出し、国内外で活躍し、ボサノバブームの立役者の一人となった。

 66年にセルジオ・メンデス&ブラジル’66名義で発表した「マシュ・ケ・ナダ」が世界中でヒット。70年の大阪万博で演奏するなど来日公演も多い。93年に最優秀ワールドミュージック・アルバム部門でグラミー賞を受賞。ヒップホップのアーティストらとの共演アルバムを発表するなど、近年まで精力的に活動していた。(共同)

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