米国家情報長官室は6日、中国が11月の大統領選と同時施行される連邦議会選や地方選挙で、中国に批判的な候補を落選させるために「影響工作」を試みているとの分析を明らかにした。米当局は、中国が「中央政界の大半は反中国だ」と判断し、州レベルでの関係構築に力点を置いているとみて警戒している。
国情長官室によると、米当局は「中国は今回の大統領選に影響を及ぼす工作は試みていない」と分析している。民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領は、いずれも対中国で強硬姿勢をとっていることが背景にあるとみられる。
一方で、米当局は、同時施行される他の選挙で「中国の国家安全保障上の利益を脅かす存在」とみなす候補が落選するように中国が影響力の行使を図っていると警戒。こうした影響工作は2022年の中間選挙でもみられたという。
一方、大統領選では「ロシアが最も積極的に影響を及ぼそうとしている」と分析。ロシアとの対話に前向きなトランプ氏に好意的な見方を増やし、ハリス氏への期待を低減させるためにソーシャルメディアで偽情報を流していると指摘した。【ワシントン秋山信一】
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