銃乱射のあった高校で犠牲者を悼み、抱き合う人たち=米南部ジョージア州で2024年9月5日、AP

 米南部ジョージア州の高校で13人が死傷した銃乱射事件で、地元警察当局は5日、容疑者の男子生徒(14)に銃の所有を認めたとして、父親(54)を過失致死などの疑いで逮捕したと発表した。米CNNは、犯行に使われた半自動小銃は、父親がクリスマスに贈ったものだと報じた。

 ジョージア州は2カ月後に迫る11月の大統領選で、2大政党の支持率が拮抗(きっこう)する接戦州の一つだ。事件を受けて、銃規制が主要な争点に浮上する可能性がある。

 事件は4日午前の授業時間中に発生し、生徒2人と教師2人が死亡、9人が負傷した。警察当局は殺人などの容疑で、この高校に通う男子生徒を逮捕し、成人扱いで刑事手続きを進めるとして氏名と顔写真を公表した。

 連邦捜査局(FBI)は、昨年5月にインターネットで学校銃撃をほのめかす投稿をしたとして、この男子生徒を特定し、地元の保安官事務所が父親と共に事情を聴いていた。この際、13歳だった男子生徒は投稿への関与を否定。当局は、保護者の監視なしで銃に触れてはならないと注意するにとどめ、男子生徒の継続監視と周辺の学校への注意喚起以上の行動はとらなかったという。

 CNNによると、父親は捜査当局に対し、事件で使われたAR15とみられる半自動小銃は、昨年12月に男子生徒へのプレゼントとして購入したものだと説明した。5日に記者会見した当局は、一連の経緯については明言を避けた。

 非営利団体「銃暴力アーカイブ」によると、米国では今年に入って4人以上が死傷する乱射事件は少なくとも385件起きている。【ニューヨーク八田浩輔】

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