ロシアのプーチン大統領は5日、11月の米大統領選を巡り、「(民主党候補の)ハリス副大統領を支持するつもりだ」と皮肉交じりに語った。露極東ウラジオストクで開催された東方経済フォーラムの全体会合で、司会者の質問に答えた。
米政府は4日、米大統領選への介入を目的に虚偽情報を拡散したとして、露国営メディア「RT」の編集長ら10人と2団体を制裁対象に指定したと発表したばかり。こうしたバイデン米政権の対応を受けて、プーチン氏がけん制した可能性もある。
プーチン氏は会合で、バイデン大統領は「お気に入りだった」と笑顔で述べ、バイデン氏がハリス氏を支持するよう勧めるなら自分も支持すると話した。この場面で、会場を埋める聴衆からは拍手が起こった。
プーチン氏はさらに「ハリス氏は表情豊かに、誘うように笑う。それは彼女がうまくいっていることを示している」と語った。
共和党候補のトランプ前大統領については、ロシアに対して、歴代の米大統領が誰も科さなかったような多くの制限や制裁を科したと主張。「ハリス氏が全てうまくやっているなら、そのようなことは控えるだろう。我々は米国民の選択を尊重する」と話した。
英BBC放送によると、カービー米大統領補佐官は5日、プーチン氏の発言を受け、「我々の選挙について話すのをやめるべきだ。誰かを一方的にひいきすべきではない」とクギを刺した。【モスクワ山衛守剛】
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