国際労働機関(ILO)は22日、世界全体の労働人口の7割を超える24億人以上が職務上、気候変動による「酷暑」などにさらされ健康被害が出る恐れがあるとの推計を発表した。毎年1万8970人が酷暑関連で命を落としているとして、労働者の健康を保護する政策などの必要性を指摘した。
ILOは職場に危険をもたらす気候変動について、酷暑のほか紫外線や異常気象、大気汚染など6つの現象を分析。深刻な影響が及ぶとしている職種は農林水産業や建設業、災害救助活動、スポーツなど多岐にわたる。
酷暑は熱中症に加えて、脱水症状により腎臓病を引き起こす恐れがあるとした。紫外線や大気汚染は皮膚がんや肺がんなどのリスクを高め、主に屋外で働く16億人が影響を受けると強調した。
ILOの担当者は「気候変動はすでに労働者に新たな健康被害をもたらしているのは明らかだ」とした。(共同)
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