アメリカ鉄鋼大手「USスチール」は、日本製鉄による買収が成立しなかった場合、製鉄所の閉鎖や、ペンシルベニア州ピッツバーグにある本社を移転させる可能性があると表明しました。

 民主党の大統領候補ハリス氏が2日、演説で買収に否定的な考えを示したことを受けたもので、日本製鉄による買収と投資がなければ、製鉄所の操業が困難になり、地域の雇用や国際競争力を維持できないとしています。

 USスチールと日本製鉄は去年末、およそ2兆円の買収計画を発表しましたが、USW(全米鉄鋼労働組合)はこれに反対しています。

 ハリス氏や、同じく買収に否定的なトランプ氏は、全米最大規模の労組であるUSWの組織票を意識していると見られ、大統領選を前に巨大企業買収を巡る駆け引きが続きそうです。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。