フィリピン沿岸警備隊は、南シナ海で領有権を争う中国の艦船から、3回にわたって故意に衝突されたと発表しました。同じ海域では今月に入り、両国の船の衝突が相次いでいて対立が深まっています。
中国海警局の艦船とフィリピン沿岸警備隊の大型巡視船が急接近し、船体をこするようにぶつかりました。
フィリピン沿岸警備隊によりますと、中国と領有権を争う南シナ海のサビナ礁で、中国海警局が危険な操縦を繰り返し、3回にわたって故意に衝突してきたということです。
衝突された巡視船は、日本から供与されたもので、フィリピン沿岸警備隊は今年4月に中国がサビナ礁で埋め立てを行っているとの報告を受け、警備のために停泊を続けていたとしています。
サビナ礁周辺では今月に入り、両国の公船が衝突する事態が相次いでいて、フィリピン側は「巡視船に食料などの物資を届ける補給活動が中国によって妨害され、危機的な状況にある」と批判しています。
これに対し、中国海警局は「フィリピン側が故意に衝突してきた」と主張、中国側は「法にのっとって対処した」とする報道官談話を発表しました。
そのうえで「責任はすべてフィリピン側にあり、事態をエスカレートさせるのではなく、ただちに撤退するよう求める」としています。
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