イランの最高指導者ハメネイ師=テヘランで2024年4月3日、WANAロイター

 イランの最高指導者ハメネイ師は21日、軍幹部らと面会し、イスラエルに対して行った報復攻撃について「イランが力を示した」と称賛した。イランメディアなどが伝えた。19日にイラン国内であったイスラエルによる報復とみられる攻撃には触れなかった模様だ。

 報道によると、ハメネイ師はイランが実施した攻撃について「ミサイルがどれだけ標的に当たったかは問題ではない」と指摘。「軍はコストを最小限に抑え、最大の利益を得た」と語り、引き続き軍事開発を進めるよう求めた。イスラエルとの全面的な衝突を避けつつ、抑止力を示したことを評価したとみられる。

 イランは13日、在シリアのイラン大使館に対する報復として、イスラエルに向けて無人航空機(ドローン)や弾道ミサイルなど300発以上を発射。ほとんどは迎撃されたが、一部はイスラエル南部の空軍基地に着弾した。19日にはイスラエルがイラン中部イスファハン近郊のレーダー設備を標的に報復攻撃を実施したとされるが、イランもイスラエルも公式には認めていない。【カイロ金子淳】

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