11月の米大統領選で返り咲きを目指す共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)は20日、無所属候補で弁護士のロバート・ケネディ・ジュニア氏(70)が撤退して自身の支持に回れば、次期政権で要職への起用を検討すると明らかにした。
これに先立ち、ケネディ陣営はトランプ氏支持を検討していると明らかにした。ケネディ氏が撤退すれば、選挙情勢に大きな影響を与える可能性がある。
ケネディ氏の副大統領候補で弁護士のニコール・シャナハン氏は、この日公開されたポッドキャストの番組で、「我々が検討している選択肢は二つある」と説明した。
一つは選挙戦に残ることで、その場合はケネディ氏がトランプ氏の支持層からより多くの票を奪うため「ハリス氏が大統領になる危険性がある」と指摘した。もう一つは選挙戦からの離脱で、その場合は「トランプ氏と手を組み、なぜそう決断したかを支持基盤に説明する」と話した。
ケネディ氏は「第3の候補」として民主党のジョー・バイデン大統領(81)とトランプ氏の再対決に嫌気が差していた有権者らから一定の支持を集めていた。しかし、バイデン氏が7月下旬に撤退を表明して民主党候補がカマラ・ハリス副大統領(59)に差し替わる中、ケネディ氏の支持率は低下傾向にある。
トランプ氏はCNNテレビのインタビューで、シャナハン氏の発言について問われ、「支持はうれしい」と話した。さらに、大統領選で勝った場合にケネディ氏を政権の要職に任命することを検討するか聞かれると、「おそらくそうするだろう。彼は非常に賢い男だ」などと語った。【ワシントン西田進一郎】
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