イスラエル軍の空爆による犠牲者に祈りをささげる人々=ガザ市で2024年8月10日、ロイター

 パレスチナ自治区ガザ地区の戦闘を巡り、ガザ保健当局は15日、昨年10月の戦闘開始以来のガザ側の死者が4万人を超えて、4万5人になったと発表した。ガザの人口は220万人ほどで、およそ55人に1人が死亡した計算となる。

 イスラエル軍は、イスラム組織ハマスによる越境攻撃を受けてガザへの空爆を始め、昨年11月上旬には死者が1万人を超えた。ガザ南部に侵攻する中、昨年12月下旬に死者は2万人に達し、2月下旬には3万人を突破した。5月には南部ラファへの軍事作戦を開始。その後も、住民への避難命令や空爆を繰り返し、犠牲者は増え続けている。

 米紙ニューヨーク・タイムズは14日、米政府高官の話として、イスラエル軍は軍事的にできることはすべて達成しており、ハマスの弱体化の可能性が薄れる一方、攻撃を続けることは民間人へのリスクを増大させるだけだと伝えた。

 イスラエル側では、ハマスの越境攻撃で民間人を含む約1200人が死亡。ガザでの地上作戦が始まって以降、300人以上のイスラエル兵が死亡している。【エルサレム松岡大地】

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