米大統領選に無所属で出馬を目指すロバート・ケネディ・ジュニア氏=2019年12月、AP

 米国のネット配信サービス「ポッドキャスト」の人気番組ホスト、ジョー・ローガン氏が8日、米大統領選で無所属候補のロバート・ケネディ・ジュニア氏を支持する考えを表明した。ローガン氏の番組は若者を中心に全米トップ級の人気があり、失速気味だったケネディ氏にとっては朗報となった。

 ローガン氏は8日配信の番組で、民主、共和の2大政党は「人々を惑わせ、操り、ナラティブ(物語)を宣伝する」と批判した。その上で「ケネディ氏が唯一、もっともだと思える候補だ。彼は(他の)人々を攻撃するのではなく、行動や思想を批判する。(他候補より)道理があり、知性がある」と評した。

 ケネディ氏は、トランプ氏と民主党のバイデン大統領との再対決に嫌気が差していた有権者から一定の支持を集めてきた。しかし、民主党がハリス副大統領に候補を差し替えた後、支持率は失速気味だっただけに「(候補者の)中身を優先して判断してくれた」とローガン氏に謝意を示した。

 一方、支持の期待を裏切られたトランプ氏は、自身のソーシャルメディアで「ジョー・ローガンが次に(コメンテーターを務める総合格闘技団体の)UFCのリングに入った時、どれだけブーイングされるか見ものだ」と不快感を表した。

 米メディアによると、民主党内には、ローガン氏の番組の視聴者は保守的な若者が多く、今回の支持表明はハリス氏よりもトランプ氏へのダメージの方が大きいとの見方があるという。

 米メディアによると、ローガン氏は2020年大統領選では、バイデン氏と民主党候補指名を争ったサンダース上院議員を支持した。また、今回の共和党候補指名争いでは、南部フロリダ州のデサンティス知事を支持していた。【ワシントン秋山信一】

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