中国軍の機関紙「解放軍報」は19日、中国軍が「情報支援部隊」を新設したと伝えた。習近平総書記(国家主席)の肝いりで発足した戦略支援部隊が担っていた情報部門を独立させ、新たな部隊を編成したとみられる。軍の最高指導機関である中央軍事委員会の直轄部隊となる。
北京市内で同日開催された発足式で、習氏は「現代戦の要求を満たし、我が軍の特色を備えたネットワーク情報システムを構築する」と強調。そのシステムを全軍の統合作戦体系に組み込み、正確で効果的な情報支援を目指すと説明した。
情報支援部隊の新設に伴って戦略支援部隊は廃止され、これまで同隊が担っていた宇宙、サイバー部門についても今後調整するとしている。
戦略支援部隊は、核ミサイルを管轄するロケット軍と共に2015年12月に創設された。陸、海、空、ロケット各軍や各戦区への戦略情報支援のほか、宇宙戦、サイバー戦、電子戦などに対応するための新たな部隊として注目されていた。
一方、中国軍ではロケット軍と共に戦略支援部隊の幹部の汚職疑惑が取り沙汰されており、今回の再編はそれらと関連している可能性もありそうだ。【北京・岡崎英遠】
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