7月下旬に北朝鮮で発生した豪雨被害を巡り、韓国の大韓赤十字社の朴鍾述(パクジョンスル)事務総長は1日、被災者に対し、緊急援助物資を提供する用意があると発表した。具体的な品目や方法などについて協議するため「早急な呼応を期待している」と北朝鮮側に呼びかけた。
韓国統一省は同日、北朝鮮住民に多くの被害が出たとして慰労の意を表明。大手紙「朝鮮日報」は韓国政府当局者の話として、豪雨による死者・行方不明者が1100~1500人と推計されると報じている。
北朝鮮国営の朝鮮中央通信によると、7月27日に北部で記録的な豪雨があり、北西部・平安北道(ピョンアンプクド)の新義州(シンウィジュ)などで水害が発生した。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記は同29~30日に開催した党政治局非常拡大会議で、十分な災害防止対策が取られていなかったと指摘。「許しがたい人命被害」を出した責任者の処分を求めた。会議では、被害地域に約4400世帯分の住居を建設することなどが採択された。
韓国統一省関係者によると、政治局非常拡大会議は、金正恩体制になって以降、2回目。前回は2020年7月に新型コロナウイルスが流行した際に行われた。【ソウル日下部元美】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。