訪米中のイスラエルのネタニヤフ首相が、アメリカ議会で演説し、ガザ地区での作戦継続はアメリカの利益にもなると正当性を主張しました。
イスラエル・ネタニヤフ首相
「これは文明同士ではなく、“野蛮と文明の衝突”です。文明側が勝利を収めるためには、アメリカとイスラエルが団結せねばなりません」
議会周辺では、数千人が抗議の声を上げ、逮捕者も出ました。
デモ参加者
「大量殺りくを止めて、パレスチナを解放してほしい。いますぐ戦闘中止を。
デモ参加者
「イスラエルへの資金提供中止を求めています。この戦争が長引いているのは、アメリカが資金を提供しているからです」
ネタニヤフ首相は、こうした声を上げる人たちを批判しました。
イスラエル・ネタニヤフ首相
「ご存じのように、イランは議会外の反イスラエルデモに資金提供をしています。大した人数じゃないですがね。外にいるデモ参加者に言っておきたい。君たちは立派なイランの“役立つバカ”となっている」
ガザでは、いまもイスラエルによる作戦が続き、民間人が無差別に殺されています。その数は、3万9000人を超えました。
それでも、いまのネタニヤフ政権に和平の意思はありません。
イスラエル・ネタニヤフ首相
「迅速なアメリカの支援があれば、ガザでの戦争終結が早まり、中東に戦火が広がるのを防げます。第2次世界大戦中、文明側で戦うイギリスのチャーチル首相は訴えました。『道具をくれれば、我々がケリをつける』と。いま、文明の最前線で戦うイスラエルを代表してアメリカに訴えたい『早く道具をくれれば、我々が素早くケリをつける』」
秋の選挙を控え、イスラエルへの連帯を強く打ち出したい議員は、民主党・共和党両党にいます。そういう背景もあってか、今回の訪米は、上下両院が招待する形で行われました。
一方、目の前で抗議の意思を示す議員がいたり、50人以上がボイコットしたりしました。
“演説ボイコット”サンダーズ上院議員
「ネタニヤフ首相は、エルサレムからはるばるワシントンまで来て、イスラエル人に向けて選挙演説をしたようです。最新の世論調査では有権者の70%が、彼の辞任を求めています。アメリカでは共和党から歓迎されましたが、国際刑事裁判所が認めた戦争犯罪人です」
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