ドジャース大谷選手の元通訳・水原一平氏が違法賭博に関与したとされる問題。現地メディアは、アメリカに「極秘帰国」した水原氏が司法取引に応じ「大谷選手の口座から金を盗んだことを認める方向」と報じました。

米メディア「大谷選手の疑いは晴れた」水原氏は大谷選手の口座設定を変更か

元通訳・水原一平氏の違法賭博問題が明らかになってから約3週間。大谷選手はこの間に、捜査当局から事情聴取を受けていたと報じられました。

大谷選手の口座から賭博の元締め側に日本円で約6億8000万円(450万ドル)もの送金があったとされるため、大谷選手にも疑惑の目が向けられてきましたが、10日、複数の現地メディアは大谷選手の関与はなかったとし、水原氏が「大谷選手の口座から金を盗んだことを認める方向だ」と報じました。

ニューヨーク・タイムズ
「検察当局は水原氏が大谷選手から450万ドル以上の金を盗んだ可能性があるという証拠をつかんだ」

TMZスポーツ
「当局は大谷選手が違法賭博に関与していなかったと結論付けた」「大谷選手の疑いは完全に晴れた」

ニューヨーク・タイムズはこうした発言を裏付けるものとして、「大谷選手の口座からの送金が本人に通知されないよう、水原氏が設定を変更していた」とする当局者の見方を報じています。

また、問題発覚後、公の場に姿を見せていない水原氏の動向については、ニューヨーク・タイムズによると、「韓国からカリフォルニア州に戻った際、飛行機を降りた後に当局が接触したものの、身柄は拘束されなかった」と、極秘でアメリカに帰国していて、現時点では身柄は拘束されていないと伝えました。

国際弁護士「3つの罪に該当か」 “司法取引でも厳しい処分”

捜査に協力することと引き換えに、刑事処分を軽くする「司法取引」に応じているとされる水原氏。

国際弁護士 清原博 氏
「水原さんには刑事弁護を専門とする弁護士がついていますから、水原さん側から司法取引を検察に持ちかけたのではないか

アメリカ・カリフォルニア州などの弁護士資格を持つ清原博弁護士は、司法取引の結果、罪が軽くなることはあっても厳しい処分になるのではないかと指摘します。

清原 氏
「今回は不正な送金をした金額がかなり大きいので、不起訴という所までは無理だと思います。アメリカの場合、連邦の犯罪と別個に各州ごとに刑法があって、カリフォルニア州の刑法に照らしてみれば、▼違法賭博罪▼不正アクセス罪▼窃盗罪という少なくとも3つの犯罪が考えられるわけで、そう簡単ではないと思いますね」

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