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急転直下の決断に衝撃が広がっています。
再選を目指していたバイデン大統領が撤退を表明しました。この事態にトランプ前大統領は若干、焦っているようです。

■56年ぶり“異例の事態”

およそ3週間前のこと─

バイデン大統領「私は若くない」 この記事の写真は8枚 アメリカ バイデン大統領(81)
「最後に言わせて下さい。私は若くないことを知っています。言うまでもなく」
「以前ほど簡単に歩けない。以前ほどスムーズに話せない。以前ほど討論もうまくできない。でも、知っていることはある。私は真実を伝える方法を知っています!」

アメリカの大統領としては史上最高齢81歳のバイデン大統領。
現地時間21日の午後(日本時間 午前3時前)、大統領選挙から撤退することをX(旧ツイッター)で表明しました。

バイデン大統領の声明 バイデン大統領の声明(公式「X」から)
「再選を目指すつもりでいましたが、私が選挙戦から退いて大統領として残りの任期を全うすることに専念することが、民主党にとって、アメリカにとって、最も良いことだと信じています。今週の後半に私の決断について詳しくお話しいたします」

先週17日、新型コロナウイルスの検査で3度目の陽性が確認された後 、選挙活動を中止しているバイデン大統領。
デラウェア州の自宅で自主隔離を続けています。

撤退表明に勢いづいているのが、共和党の大統領指名候補となったトランプ前大統領です。
撤退表明から数分後にアメリカメディアCNNの電話取材に応じると─

トランプ前大統領 共和党 トランプ前大統領(CNNの電話取材から)
「我が国史上最悪の大統領として語り継がれるだろう。民主党の大統領候補が誰になるかわからないが、ハリス副大統領の方がバイデン大統領よりも倒しやすい」

さらに自身のSNSで攻撃的な書き込みを続けています。

トランプ前大統領のSNSから トランプ前大統領のSNSから
「ペテン師ジョー・バイデンは大統領に立候補する資格はなく、もちろん大統領にもふさわしくない!彼はウソやフェイクニュースで大統領の座についただけだ」
「バイデンが本当にコロナに感染したと信じている人はいるのだろうか?彼は先月27日の討論会からずっと撤退したがっていたんだ」

言葉がつまったり、言い間違えたり、いくつかの質問で苦戦したりと精彩を欠いた討論会。

この言い間違えで撤退論が加速することに─

バイデン氏「プーチン大統領」と言い間違え アメリカ バイデン大統領(81)
「勇気と決断力を兼ね備えるウクライナ大統領にこの場を渡しましょう。みなさん、プーチン大統領です。」
「(プーチン大統領?)プーチン大統領を倒す人、ゼレンスキー大統領です」

撤退した理由についてロイター通信は世論調査などのデータを精査し、再選の見込みがないとの結論に至ったためと報道。
CNNはホワイトハウス高官の話として、「決断は健康上の問題とは関係がない」と報じています。
11月5日の大統領選挙まで3カ月半となるなか下された異例の「撤退」決断。
CNNによると、バイデン大統領の側近らに撤退が知らされたのは、SNSで表明する数分前だったということです。

ニューヨーク市民 ニューヨーク市民
「驚きましけど…」
「正しい行動です」
「そうですね。正しい選択でしたし、良い選択だと思います」 ニューヨーク市民 ニューヨーク市民
「とても驚きましたが、必要なことだと思うので前向きに捉えています。より若く、より有能な人物が必要だと思います」

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■トランプ氏に勝てる民主党の“ポストバイデン”は?

■トランプ氏に勝てる民主党の“ポストバイデン”は?

バイデン大統領はSNS上で、ハリス副大統領を事実上 後継者として指名。ハリス副大統領も立候補する意思を表明しました。

(力石大輔記者報告)
「ハリス副大統領が住んでいたバークリーの元自宅です。大統領選に出る可能性が高まったということで、地元の方が集まっています」 ハリス副大統領の地元住民は 地元住民
「とても興奮しています」
「(Q.トランプ氏に勝てる?)もちろん!12万%勝てます!

再選を目指す現職の大統領が選挙戦の最中、撤退するのは1968年のジョンソン大統領以来56年ぶりのこと。
民主党は8月19日から始まる党大会で、大統領指名候補を決める見通しです。

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