アメリカの大統領選挙が、ハリス副大統領対トランプ前大統領の争いになった場合、どうなるのでしょうか?テレビ朝日外報部・大平一郎部長に聞きました。
■警戒感の表れか…トランプ氏がハリス氏を個人攻撃
トランプ氏がSNSに投稿 この記事の写真まずトランプ氏ですが、バイデン大統領の撤退表明後、「バイデン氏は出馬に値しないし大統領に適してもいない」「今後誰を擁立しても、同じことの繰り返しだ」と立て続けにSNSにメッセージを投稿しています。
トランプ氏は、“バイデン氏撤退”をどう受け止めているのでしょうか?
大平部長「若干、焦りも感じます。このSNSもそうですが、バイデン大統領が撤退の声明を発表した後に、CNNの記者がトランプ氏に電話をしました。その時にトランプ氏は『ハリス氏は、バイデン氏よりも倒しやすい』と発言しています。若干、“強がり”にも聞こえるような発言です。
その前の演説では、『ハリス氏の笑い方が変だ』と、個人攻撃もしています。
このところトランプ氏はSNSの過激な言動は若干控えめにしていたのですが、ことハリス氏になると、このような発言を繰り返しています。
これは、警戒感の表れではないかとも捉えられます」 今後の予定
トランプ氏は、ハリス氏のどこを警戒しているのでしょうか?
大平部長「おそらく、ハリス氏のディベート能力です。
ハリス氏は元検事で、討論がうまいことで知られています。前回の民主党予備選の討論会で、バイデン大統領を負かしたといわれるほどの能力の持ち主です。
9月10日に、2回目のテレビ討論会が予定されています。トランプ氏は、おそらくこの討論会を非常に警戒していると思います。
先ほど、トランプ氏がSNSに『討論会を主催するABCテレビはリベラル系だから、保守系のFOXニュースにしてほしい』という内容の投稿をしていることからも、警戒感が現れていると思います」
次のページは
■カギは「副大統領候補」■カギは「副大統領候補」
支持率バイデン氏撤退表明前の調査になりますが、支持率を見ても、トランプ氏に対してハリス氏(1.7ポイント差)のほうが、バイデン氏(3.0ポイント差)よりも迫っている状況です。
副大統領候補がカギただ、トランプ氏優位の状況は変わっていません。ここから、ハリス氏の巻き返しはあるのでしょうか?
大平部長「可能性としては、あり得ます。ポイントの一つが、『副大統領候補』です。ハリス氏は初の女性、アフリカ・アジア系副大統領でした。女性の権利を守る活動でも知られていて、リベラル層からの支持が特に厚い。一方、激戦州といわれる中西部、特に白人の労働者の層は、トランプ氏支持に流れています。
こういった層を取り戻すために、ハリス氏とはキャラクターやバックグラウンドが被らない副大統領候補を指名できるかもポイントになります」
注目の民主党大会は、およそ1カ月後に行われます。
(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2024年7月22日放送)
この記事の写真を見る鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。