フィリピン政府は21日、南シナ海にある実効支配拠点への補給活動をめぐり衝突を繰り返している中国との間で、緊張を緩和させるための「暫定的な取り決めを交わした」と発表しました。
南シナ海では去年以降、中国海警局が領有権を争うフィリピンの船に放水したり、両国の船が衝突したりする事態が相次いで発生。特にフィリピン軍の実効支配拠点の軍艦があるアユンギン礁とその周辺では、中国側がフィリピン側の補給活動などをたびたび妨害し、対立がエスカレートしています。
フィリピン外務省は21日、軍艦への生活必需品の補給活動や兵士の交代任務について、中国との間で「暫定的な取り決めを交わした」と明らかにしました。
これに先立ち、両国の外務次官は2日に行われた協議で、海上での連絡体制を改善することなどで一致していました。
今回の取り決めの具体的な内容は明らかにされていませんが、フィリピン外務省は「緊張を緩和し、対話を通じて立場の違いに対処する必要がある」としています。
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