在フィリピン中国大使館は18日、南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)の緊張激化を制御するため、今年初めにフィリピン側と「新たなモデル」を取り決めていたと発表した。事実なら、中国寄りだったフィリピンのドゥテルテ前政権だけでなく、マルコス現政権とも密約を交わしていたことになり、波紋を広げそうだ。
同礁でフィリピン軍拠点となっている老朽艦を巡っては、交代兵員や物資を定期的に運ぶ補給船を中国側が放水砲で妨害し、フィリピン軍人が負傷する事態に陥っている。ドゥテルテ前大統領は11日、老朽艦に補修資材を持ち込まず現状を維持するとの密約を中国と交わしていたと示唆。マルコス大統領は12日、密約を非難していた。
同大使館は「フィリピン軍との真剣なやりとり」を経た結果だとし、順守を求めた。また、フィリピンが取り決めの範囲内で同礁への補給任務を行ったのは1回だけで、その後破棄したと批判した。(共同)
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