米共和党の全国大会の会場にあるトランプ前大統領のグッズ売り場。銃撃事件直後に拳を突き上げるトランプ前大統領をあしらったTシャツは入荷から数時間でサイズ切れになったという=米中西部ミルウォーキーで2024年7月17日、八田浩輔撮影

 米中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーで開催中の共和党全国大会は3日目の17日、ドナルド・トランプ前米大統領の銃撃事件直後の写真をプリントしたTシャツが会場で売られ始めた。「強さの象徴」だとして支持者たちの人気を集めている。

 価格は1枚50ドル(7810円)で、売り場にある別のTシャツの1・5倍近い。売り場の販売員は「棚卸しした直後からすごいスピードで売れている」と話し、数時間で一部のサイズの商品は売り切れたという。

 トランプ氏は13日に東部ペンシルベニア州で銃撃を受けた。Tシャツに使用されている写真の一つは、トランプ氏がシークレットサービス(大統領警護隊)に抱きかかえられながら立ち上がり、星条旗を背景に血を流しながら拳を突き上げる姿を写したもの。AP通信のフォトグラファーが撮影した。

米共和党全国大会の会場にあるトランプ前大統領のグッズ売り場。銃撃事件直後の写真をあしらったTシャツは入荷から数時間でサイズ切れになった=米中西部ミルウォーキーで2024年7月17日、八田浩輔撮影

 同じ写真を使ったTシャツを買ったウィスコンシン州のクリス・ゴールキーさん(73)は、「この場面には彼の強さが表れている。トランプ氏は撃たれてもすぐに立ち上がり、『私は大丈夫だ』と言った。私はトランプ氏を愛しているし、ここにいる誰もが彼を愛している。私たちには強い大統領が必要だ」と語った。

 AP通信は、配信した写真の影響の大きさを伝える自社の記事で、「トランプ陣営の広告やグッズに使われることは想像に難くない」と指摘し、「多方面に政治的な影響を及ぼす可能性がある」と言及していた。【ミルウォーキー八田浩輔】

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