タイの高級ホテルのスイートルームで16日、ベトナム人とベトナム系アメリカ人の男女6人が死亡しているのが見つかりました。
事件が起きたのは、1泊10万円ほどのスイートルーム。荷物のほかに手つかずのルームサービスが残されていました。そして、空になったティーカップ。ここから不審な物質が検出されていました。
それぞれ別の部屋に滞在しながら、15日、5階のスイートルームに集まった6人。ルームサービスで、チャーハン6人分やトムヤムクンなど、食事とお茶の注文があり、15日午後2時ごろ、部屋に届けられました。
このとき、部屋にいたのは、ベトナム系アメリカ人の女性1人だけだったそうです。
警察の会見
「従業員が『お茶をいれしましょう』と言ったものの、女性が『必要ない自分たちでやる』と言いました。口数が少なく、張り詰めた感じだったと」
その後、全員が部屋に戻り、午後2時17分を最後に出入りはありませんでした。
そして、16日夕方、チェックアウトの時刻から丸一日が過ぎていたため、従業員が部屋へ向かうと、6人が亡くなっているのが見つかったのです。ベッドルームに2人、リビングに4人が倒れていました。
警察の会見
「ティーポットの液体と6つのティーカップからシアン化合物が検出されました」
警察は、6人のうちの1人が飲み物に猛毒のシアン化合物を入れて、5人を殺害し、自殺したとみています。
警察の会見
「防犯カメラの映像によると、その時間帯に外部の者の出入りは見つかっていない。6人のうち1人が、この事件を起こした犯人だと信じている」
6人の関係を探ると、浮かび上がったのが“日本”というキーワードです。6人は、日本で病院を建設するという投資話をめぐり金銭トラブルを抱えていたそうです。
このうち2人は夫婦でした。夫婦は、女性2人から投資話を持ち掛けられ、女性に1000万バーツ=約4400万円を渡していたといいます。しかし、投資が上手くいかず、話し合うため集まったのがバンコクのホテルでした。
警察の会見
「日本で話し合う約束をしましたが、ビザの問題で行き詰まりました。そこで、タイで会う約束をしました。この事件は、6人の個人的な問題です。ギャングや、タイに来て犯罪を起こそうとするいかなる犯罪組織とも、何らの関係はありません」
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