ロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩総書記がきのう署名した新たな条約について、北朝鮮メディアが全文を公開しました。

朝鮮中央テレビで、きょう正午すぎに公開された映像。きのうまで北朝鮮を訪問していたプーチン大統領が運転しているのは、金正恩総書記にプレゼントしたロシア製の超高級車アウルスです。

運転は交互に行い、満面の笑顔を見せた金総書記。

車のお返しに、北朝鮮の特別天然記念物に指定されている「豊山犬」を送りました。

プレゼント交換で親交を深めた2人が署名した「包括的戦略パートナーシップ条約」。注目されたその全文が、きょう公開されました。

北朝鮮 金正恩総書記
「同盟関係という新たな高い水準に達した」

条約の第4条では、どちらかが他国から武力侵攻を受けた場合、「遅滞なく自らが保有しているすべての手段で軍事的およびその他の援助を提供する」としていて、有事の際に軍事支援を行うことが明記されています。

韓国メディアは…

韓国メディア
「北朝鮮とロシアの同盟関係が28年ぶりに復元された」

韓国政府の関係者は…

韓国政府関係者
「予想以上の内容だ。米韓同盟と同じ水準とみることができる」

また、東アジアの国際政治が専門の慶応大学の西野教授は…

慶應義塾大学 東アジア研究所長 西野純也教授
「戦争状態に置かれた時に一方が他方を即時に助ける、いわゆる自動介入条項になっているとは文言上はいえないと思う。ロシアにとってはウクライナでの戦争、彼が言うところの特別軍事作戦を遂行する中で、北朝鮮からの砲弾の提供、軍事支援が重要な役割を果たしている。引き続きそういった協力を北朝鮮から得たいというロシアの思惑はあったかと思います」

そのうえで、「この条約がどの程度深まり、持続可能なものになるかを見ていく必要がある」と指摘しています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。