ドジャースの大谷翔平選手の元通訳・水原一平被告(39)が日本時間5日、ロス近郊の連邦裁判所に出廷します。

違法スポーツ賭博のため、大谷選手の口座から約1700万ドル(約26億円)を不正送金した銀行詐欺の罪などで起訴された水原被告。先月、報道陣の前に姿を現した際、感情を表に出すことはありませんでした。

沈黙を貫いてきた水原被告。有罪答弁は、日本時間の5日午前1時から行われる予定です。


◆水原被告の裁判のポイントを見ていきます。

水原被告は、2つの罪でアメリカの連邦検察に起訴されています。
違法スポーツ賭博のために、大谷選手の口座から約1700万ドル(約26億円)を不正に送金した銀行詐欺罪と、うその納税申告書を作成し、410万ドル(約6億円)の所得を申告しなかった虚偽の納税申告の罪です。

水原被告は、日本時間5日午前0時半ごろ、裁判所に出廷し、午前1時から有罪答弁が行われる見込みです。
有罪答弁とは「罪を認めること」。水原被告は、すでに司法取引に応じているため、今回の裁判で、有罪を認める見通しです。

カリフォルニア州の弁護士資格を持つ村尾卓哉弁護士は「罪を認めることで陪審員裁判を受ける権利を放棄するため、素早い判決につながる。被告人は司法取引によって減刑が期待できる」としています。

判決の言い渡しは、数カ月後になるとみられます。

村尾弁護士によりますと、判決の際、刑の重さなどに大きく関わってくるポイントが2つあります。保護観察官と大谷選手の意見陳述書です。

保護観察官ですが、アメリカでも日本と同じように刑務所から出所した後に監視をするという業務がありますが、それ以外にも重要な役割があります。

●保護観察官について
連邦裁判所に所属し、裁判官が公平に刑罰を決めるよう、被告に対してさまざまな調査を行い、報告書を作成する人物です。被告人の賠償能力やギャンブル依存症、幼少期の状況、仕事の経歴など、人間性を含め、徹底的に水原被告に質問します。裁判所に提出する書類の最後に「水原被告に対し禁錮〇〇年がふさわしい」と具体的にコメントします。調査は有罪答弁から数日後に始まる見込みです。

●大谷選手の意見陳述書について
事件でどんな悪影響が出たか、処罰感情などについて、被害者として裁判所に意見陳述書を提出する可能性があります。こちらも刑の重さに大きく影響する場合もあります。

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