天皇、皇后両陛下が22~29日に英国を公式訪問されることが4日、閣議で決定した。国賓としてチャールズ国王夫妻主催の晩さん会に臨み、両陛下が留学したオックスフォードを訪ねる。両陛下の訪英は2022年9月にエリザベス女王の国葬に参列して以来で、国際親善を目的とする外国訪問は昨年6月のインドネシアに続き2回目。
宮内庁によると、両陛下は22日に政府専用機で羽田空港を出発。24日は水の研究を続ける天皇陛下が、ロンドンの水害対策として設けられている防潮堤「テムズバリアー」を見学する。25日は両陛下がウェストミンスター寺院で戦没者を悼む「無名戦士の墓」に供花し、バッキンガム宮殿での晩さん会に出席する。
天皇陛下は26日に欧州最大級の生物医学研究施設「フランシス・クリック研究所」を見学。27日はウィンザー城でエリザベス女王と夫フィリップ殿下の墓に供花する。供花は陛下の希望で実現するという。昭和天皇や上皇さまも訪れた王立キュー植物園も視察する。
陛下はオックスフォード大マートン・カレッジに、皇后雅子さまは同大ベーリオール・カレッジにそれぞれ留学経験がある。両陛下は28日、ロンドンを離れてオックスフォードに足を延ばす。母校訪問などが調整されている。
一部行事は療養生活が続く雅子さまの体調を考慮し、陛下が単独で出席する予定。
訪英はエリザベス女王の招待を受け、20年春に令和初の外国訪問として計画されたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期になっていた。英国では下院の総選挙が7月4日に実施されるため、影響を考慮してスナク首相との公式行事は予定されていない。【山田奈緒、高島博之】
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