炎で夜空が真っ赤に。熱波で火災が広がっています。

■夜空が赤く「軽くて派手な燃料」

 強風にあおられ、激しく燃え上がる炎。大規模な草原火災によって夜空が赤く染まります。

 現場はサンフランシスコから東に約97キロの丘陵地帯。近くには核兵器の研究施設もあります。

 風速20メートルの風で火災は急速に拡大中。白煙を上げながら燃え広がっていく炎。黒く見えているのは、すでに焼けた跡です。焼失面積は約57平方キロメートル。これは東京・墨田区と江東区を足した広さに匹敵します。

カリフォルニア州消防局 ジョシュ・シルベイラ隊長
「大きな問題は草だ。高さが4フィート(約122センチ)もあって、かなり茂っている。我々はこれを『軽くて派手な燃料』と呼んでいるよ。すぐに燃える。風にあおられると特にね」

 郊外の草原地帯では燃えやすい雑草を減らすために数百頭の羊を放し飼いにするなど、山火事対策が進められてきました。

 しかし、焼け石に水。この火災で消防士2人が負傷、住民数千人が避難を余儀なくされています。

■熱波で拡大?放火が瞬く間に…

 山火事は熱波が続くパキスタンでも。

 記録的な熱波に見舞われているパキスタン。気温は40℃をはるかに超えていますが、バスの車内にエアコンはありません。

乗客の大学生
「冷房付きのバスは運賃が高いので、つらいけど耐えるしかない」

 そうしたなか、暑さとともに住民たちを悩ませているのが山火事です。首都イスラマバードの郊外では大規模な森林火災が発生。当局は「放火」が原因とみていますが、熱波による乾燥で炎が一気に燃え広がったと分析しています。

■休日にぎわう公園 BBQの火が

 世界各地で相次いでいる山火事。リスクを減らす取り組みも行われています。

 北アフリカにあるモロッコの公園です。

 直火厳禁ですが、あちこちでバーベキューなどをする利用客の姿が。なかには木の根元で火を起こす人も…。

 こうした行為が山火事を引き起こすこともあるとして、当局がパトロールをして回りました。

 モロッコでは森林火災が去年だけで400件以上、発生。公園では、気候変動の専門家も注意を呼び掛けました。

気候変動専門家
「エルニーニョ現象は気温を上昇させ、雨が減れば乾燥の原因にもなる。人間の活動から生じるほんの小さな火花が壊滅的な結果をもたらす火災につながる」

(C) CABLE NEWS NETWORK 2024

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