韓国中西部の忠清南道で見つかった北朝鮮が飛ばしたとみられる風船=韓国国防省提供

 韓国軍合同参謀本部の関係者は5月31日、6月1日から朝鮮半島で北風が強く吹く予報があり、北朝鮮が再びごみなどが入った袋をぶら下げた風船を韓国に向けて飛ばす可能性があるとして、動向を注視していると明らかにした。

 韓国軍はこれまで風船を撃墜せずに、落下後に回収してきた。軍関係者は、「中身が全てゴミで、空中にある状態では有害か判断が難しい。迎撃するには制限事項もある」と説明。関係機関と連携して、国民の安全を確保するとした。

 北朝鮮は韓国の団体が北朝鮮に向けて体制を批判するビラなどを散布したことへの対抗措置として、28日から約260個の風船を韓国に向けて飛ばした。風船はソウルの日本大使館が入居するビルの屋上にも落下。これまで回収した袋にはたばこの吸い殻や堆肥(たいひ)、使用済み乾電池などが入っていた。人間の排せつ物は確認されていない。【ソウル日下部元美】

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