NATO=北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長は、ウクライナがNATOに供与された兵器をロシア領内への攻撃に使用することについて「自衛は権利だ」と述べ、容認する国が広がっていることを歓迎しました。

NATO ストルテンベルグ事務総長
「自衛はエスカレーションではない。自衛は基本的な権利だ。同盟国が(ウクライナに対し)武器使用の制限を緩和していることを歓迎する」

ストルテンベルグ事務総長は5月31日、チェコで行われたNATOの非公式外相会合の後の記者会見でこう述べて、ウクライナがNATOに供与された兵器をロシア領内への攻撃に使うことについて、容認する動きが加盟国内で広がっていることを歓迎しました。

また、NATO加盟国がウクライナに対し年間400億ユーロ、およそ6億8000億円規模の支援を行っているとした上で、「今後も必要な限り維持しなければならない」と主張しました。

供与された兵器によるロシア領内への攻撃をめぐっては、イギリスやフランスなどが容認する姿勢を見せていますが、ドイツの政府報道官も31日、ウクライナ政府に対し自衛目的でロシア領内への攻撃に使うことを認めたと明らかにしました。

こうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領は31日、訪問先の北欧スウェーデンでクリステション首相と会談し、安全保障協力に関する2国間協定に署名しました。

ノルウェー、アイスランドとも協定を結び、ウクライナ大統領府によりますと、2国間協定を締結したのはこれで15か国となりました。

ウクライナはNATOに加盟するまでに2国間協定を通じて安全保障を強化したい考えです。

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