11月の米大統領選で返り咲きを目指す共和党のトランプ前大統領(77)の陣営は5月31日、トランプ氏が不倫の口止め料支払いを巡る不正会計処理事件で30日に有罪評決を受けた後、支持者から小口献金で総額3480万ドル(約54億円)の献金を受けたと発表した。
陣営幹部は「評決のすぐ後から、オンラインの資金集めシステムにアクセスが殺到し、一時的に利用しにくくなったほどだった。29・7%は新規の献金者だった」と述べた。ロイター通信によると、共和党の大口献金者からも評決後に寄付が相次いだという。
トランプ氏は評決直後から支持者向けのメールで「今や政治犯となった。あなたの支持があれば、ホワイトハウスを取り戻し、米国を再び偉大にできる」などと献金を呼びかけていた。今回を含めて2023年に四つの事件で起訴された時も献金を増やしており、ピンチをチャンスに変えた形だ。
トランプ氏は、民主党員でもあるマンハッタン地区検事が主導した今回の裁判について「政治的な魔女狩りだ」と主張し、バイデン大統領が裏で糸を引いているとの根拠のない陰謀論も展開していた。【ワシントン秋山信一】
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