握手を交わすリー・シェンロン首相(左)とローレンス・ウォン副首相兼財務相=シンガポールで2022年4月、ロイター

 シンガポール首相府は15日、来月15日にリー・シェンロン首相(72)が退任し、ローレンス・ウォン副首相兼財務相(51)が首相に就任すると発表した。シンガポールのトップ交代は約20年ぶりとなる。

 リー氏は、かねて「70歳までに退任する」と公言していたが、新型コロナウイルスの感染拡大などによって延期されていた。しかし、新型コロナが終息に向かった2023年11月の与党・人民行動党(PAP)党大会で、ウォン氏に政権を移行させる意思を表明。今年11月までには交代し、25年に予定される総選挙には、新首相を中心に臨む考えを示していた。

 リー氏は、「建国の父」故リー・クアンユー初代首相の長男で、04年8月に第3代首相に就任。知名度をいかし、経済発展をけん引してきた。

 一方、官僚出身のウォン氏は11年に政界入りした。新型コロナ対応に当たる特別チームの共同委員長として頭角を現した。【バンコク石山絵歩】

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