防衛省=東京都新宿区で、小川昌宏撮影

 防衛省は24日、米軍が太平洋地域で行う大規模な多国間演習「バリアント・シールド」に、自衛隊が初めて参加すると発表した。演習期間は6月7~18日。日本国内でも各種の戦術訓練が実施される。

 この演習は米軍が2006年から2年に1度、グアム島や北マリアナ島などで行ってきた。10回目となる今回は多くの国に参加を呼び掛けて実施する。海洋進出を強める中国を念頭に、各国との連携や即応体制を強化する狙いがあるとみられる。

 木原稔防衛相は24日の記者会見で「(自衛隊の参加は)統合作戦能力と日米同盟の抑止力、対処力を強化するとともに、同志国とのパートナーシップ拡大を図ることは極めて意義がある」と強調した。

 自衛隊からは陸海空の隊員約4000人と航空機約60機、艦艇約10隻、車両約130両が参加する。米軍横田基地(東京都)から輸送機で出発して北海道の大演習場にパラシュート降下し、地上で戦闘訓練を行うほか、硫黄島(同)で滑走路を復旧したり、横須賀米海軍病院(神奈川県)を拠点に負傷者を搬送したりする訓練に取り組む。海自八戸航空基地(青森県)と空自松島基地(宮城県)で米軍戦闘機の展開訓練も予定されている。【松浦吉剛】

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