トランプ前米大統領=2024年5月21日、AP

 11月の米大統領選で返り咲きを目指す共和党のトランプ前大統領の陣営は21日、仮想通貨(暗号資産)による献金の受け付けを開始したと発表した。陣営は「主要政党から指名される大統領候補として初の取り組みだ」と強調。今月上旬には仮想通貨業界の関係者を集めて「私に投票した方が良い」とアピールしたと報じられており、献金者の幅を広げる狙いがあるとみられる。

 陣営のウェブサイトでは「米国の自由と技術革新の擁護者として、仮想通貨で献金する機会を設ける」と強調し、ビットコインなど主要な仮想通貨が利用可能だと説明した。連邦選挙委員会(FEC)によると、政治団体は献金時の市場価値に基づいて仮想通貨をドルに換算し、報告する必要がある。

 トランプ氏は大統領在任中、基軸通貨としての米ドルの地位が揺らぐことを懸念し、仮想通貨に批判的だった。しかし、最近は一定の利用者がいることを認めて、ドルとの「共存」を図る姿勢に転じている。【フェニックス(西部アリゾナ州)秋山信一】

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