滋賀県甲賀市(旧信楽町)で1991年、信楽高原鉄道(SKR)とJR西日本の列車が正面衝突し、42人が死亡、600人以上が負傷した事故から33年となった14日、同市信楽町黄瀬(きのせ)の事故現場で追悼法要が営まれた。
午前10時半から始まった法要には、遺族1人と両社の関係者ら計19人が参列した。僧侶が読経する中、事故発生時刻の午前10時35分ごろ、列車が汽笛を鳴らして通過。参列者は犠牲者の冥福を祈るとともに、安全運行への誓いを新たにした。
SKRの正木仙治郎社長は追悼の言葉で「事故を直接知る社員はいなくなったが、安心でき、信頼される鉄道を築き上げることが責務。社員には緊急時こそ安全を最優先に、速やかに適切な行動を取ることの大切さを徹底していく」と述べた。JR西日本の長谷川一明社長は「いかなる経営環境下でも、重大な事故を二度と発生させないことが私どもの決意。組織全体で安全を確保する仕組みと、安全最優先の風土を構築していく」と誓った。【礒野健一】
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