富士山=静岡県上空で、本社ヘリから

 7月1日に迫る富士山開山を前に、山梨県は13日、県側の登山道「吉田ルート」の通行予約システムを導入し、20日午前10時から受け付けを始めると発表した。5合目登山口にゲートを設けて通行料の徴収と入山規制をするため、予約時に支払ってもらうことで混雑回避を図る。事前に登山者数を把握して、規制を円滑に実施したい狙いもある。

 吉田ルートでは、登山者の1日上限を4000人とし、1人2000円の通行料を徴収する。また、午後4時から翌午前3時まではゲートを閉鎖。夜間に山小屋に宿泊せずに頂上を目指す危険な登山を防ぐほか、人数を制限して山頂付近の混雑も回避するとしている。

富士山吉田ルート通行予約システムのイメージ画面=山梨県提供

 予約は「富士登山オフィシャルサイト」から「山梨県富士山吉田ルート通行予約システム」にアクセスし、登山前日までに通行登録をする。同時にクレジットカードまたはQRコードの決済で通行料を支払う。富士山保全協力金(任意)の同時支払いも可能。自己都合のキャンセル・日程変更は返金されない。

 手続き完了後、バウチャー(クーポン)となるQRコードがメールで届く。5合目の受付で端末にかざし、リストバンドを受け取ると、ゲートを通過できる。

 修学旅行生、障害者は通行料が免除されるため、県の問い合わせ窓口(055・223・1521)で予約対応する。

 長崎幸太郎知事は「予約システムを積極的にご利用いただき、安全で快適な富士登山を楽しんでいただきたい」とコメントを出した。

 富士登山オフィシャルサイトは、https://www.fujisan-climb.jp/。【佐藤薫】

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