女性に睡眠薬入りの飲み物を飲ませてわいせつな行為をしたとして、準強制性交等や準強制わいせつなどの罪に問われた経済産業省の元キャリア官僚、佐藤大被告（34）に対し、東京地裁は13日、懲役10年（求刑・懲役13年）の実刑判決を言い渡した。中尾佳久裁判長は「計画性が認められ、被害者の尊厳を無視した非道な犯行」と指摘した。
判決によると、佐藤被告は2022年7～12月、東京都内の飲食店やインターネットカフェで計6人の女性に睡眠薬入りの飲み物を飲ませて抵抗できない状態にし、ホテルで性的暴行を加えたり、わいせつな行為を加えようとしたりした。判決は「薬物を使用して被害者の知らないうちに判断能力を奪った。被害者の精神的苦痛は大きい」と非難した。
佐藤被告は被害者3人と示談し、公判で反省の態度を示したが、中尾裁判長は「あなたがしたことはあなたが思っているより重大なことなので、もう少し考えてほしい」と説諭した。
経産省は23年5月の初公判で佐藤被告が女性にわいせつ行為をしたことを認めたことを受け、懲戒免職処分としていた。【井口慎太郎】
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