幻の生物とされる「ツチノコ」を捜索する「第32回つちのこフェスタ」が3日、岐阜県東白川村で開かれた。県内外から参加した親子連れら約800人が山林を探し回ったが、今年も見つけることはできなかった。
村はツチノコの「目撃多発地帯」を自負し、1989年からフェスタを開催。捕獲者には賞金が贈られ、当初は100万円だったが、見つからないと年々1万円ずつ上積みされ、今回は132万円にふくらんだ。
捜索場所は、以前は茶畑だった山中の斜面。「近くに水があり、食料のわらびがある」など、ツチノコの生息条件を予想して場所を絞り込んだという。
参加者たちは4組に分かれ、捕獲棒や虫獲り網などを手に約30分間、茂みをかき分けて探した。家族で初めて参加した長野市の男性会社員(52)は「見つからなかったが、ツチノコはやはり幻のままの方がいいかも」と笑顔だった。
村の「つちのこ資料館」によると、ツチノコはヘビに似ており頭は三角形、体長30~80センチで、胴体はビール瓶のように太い。素早く直線的に動き、ジャンプしたり転がったりするという。
村では昭和初期から目撃証言があったといい、村が作ったパンフレット「つちのこ秘伝」には「一升瓶かと思った」「銀色にキラキラ光っていた」「石を当てるとタイヤに当たったような音がした」などの目撃談が書かれている。【稲垣洋介】
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