宮崎県川南町の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザの感染が確認された3日、発生農場で飼われるブロイラー約3万5000羽の殺処分など防疫措置が始まった。宮崎での感染確認は今季初で、九州では鹿児島県出水市に続いて2例目となる。宮崎県庁では緊急防疫会議が開かれ、まん延阻止の取り組みを確認した。
県によると、発生農場から2日午後1時40分ごろ、「死亡鶏が増加した」と宮崎家畜保健衛生所に通報があった。3日朝、PCR検査で高病原性のH5亜型の遺伝子が確認され、農林水産省が「疑似患畜」と確定した。
緊急防疫会議で、県の河野明彦畜産局長は「しっかり封じ込めをして、2例目を発生させない体制づくりを確認したい」と述べた。県は生産者などに▽鶏舎入り口での靴の履き替えと手指消毒▽鶏舎周囲への消石灰散布▽鶏舎や防鳥ネットの破損のチェックと修繕――など防疫対策強化を呼び掛けている。
会議に出席した県養鶏協会の大木場(おおこば)格(いたる)専務理事は取材に「今からが正念場。これから渡り鳥の飛来が増えてくる時期なので、防疫強化を継続したい」と話した。
農水省の畜産統計(2024年2月1日現在)によると、宮崎県はブロイラーの飼育羽数が2815万羽で、3200万羽の鹿児島県に次ぐ2位。【下薗和仁】
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