特定の職種で働くことを合意をした従業員について、別の職種への配置転換を命じられるかが争われた裁判で、最高裁が一方的な配置転換の命令は「違法」だとする初めての判断を示しました。
福祉施設で18年間にわたって技術職として働いていた男性は、職種を限定するとの合意があったにもかかわらず、一方的に別の職種への配置転換を命じられたのは違法だとして、施設側に損害賠償などを求める裁判を起こしました。
1審の京都地裁と2審の大阪高裁は、職種を限定する合意があったと認めたうえで、配置転換の命令は権利の乱用にあたらず、「適法」だとして訴えを退けました。
男性の上告を受けて審理をしていた最高裁は26日の判決で、合意があった場合は一方的に配置転換を命じることは「違法」だとする初めての判断を示しました。
そのうえで、「適法」と判断した2審の判決を破棄し、施設側の責任などを検討するために審理を差し戻しました。
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